Q1 過払い金とは何ですか?
A1

⇒本来払う必要のない返済しすぎたお金

過払い金とは金融業者に余分に返済しすぎたお金です。グレーゾーン金利の利息で支払った場合には、その超過した金額を計算上、順次元本に充当させることで元本を減らすことができます。この計算を続けると、あるとき完済されたことになりますから、その後の返済は、本来支払う必要のないお金なのです。これを過払い金と言います。過払い金を返せ!と相手方に言うことを過払い金返還請求といいます。

Q2 グレーゾーン金利とは何ですか?
A2

⇒利息制限法と出資法の間の刑罰がかからないグレーゾーン

利息制限法で定められた上限の金利(元本10万円未満なら年20%、元本10万円以上100万円未満なら年18%、元本100万円以上なら年15%)を超えるが、出資法の定める上限の金利(29.2% 2000.6.1〜)には満たない金利のことです。出資法で定められた上限を超えると刑事罰の対象になりますが、利息制限法を超えるだけなら刑事罰の対象にはならないため、その間を灰色の部分、グレーゾーン金利で貸し付ける金融業者が多かったのです。利息制限法の上限金利を超えているのですから、無効な支払いになります。

Q3 過払い金はどれくらい取引すると生じるのですか?
A3

⇒20%以上で5年以上がひとつの目安

取引状況にもよりますが、20%以上の金利で5年以上継続して支払いを続けていると、過払い金が生じる場合が多いです。

また、すでに完済しているなら、利息が低い業者でない限り、かなりの確率で過払い金が生じているはずです。

 

Q4

みなし弁済規定とは何ですか?

A4

⇒適用には厳しい要件が必要

利息制限法を超える利息の契約は無効です。しかし、一方貸金業規制法では、利息制限法超過利息であっても、①債務者が利息として任意に支払った場合、②貸金業者が契約時と弁済時に定められた書面を債務者に交付している場合は、利息制限法超過部分の弁済を有効な利息の弁済とみなすと定めています。つまり、借りる方もそういう利息とわかって借りて、支払ったのなら有効なんだというのです。消費者金融業者の中にはこのみなし弁済規定を盾に、有効な契約だと主張する者もいます。しかし、このみなし弁済規定が適用されるためには、厳しい要件を全て満たしている必要があり、全てをきちんと満たして契約しているという業者はほとんど無いと言えるでしょう。また、最高裁の判決(平成18年1月13日最高裁第2小法定)で、みなし弁済規定は事実上適用される余地がなくなりました。

※みなし弁済規定は平成18年末の法改正により廃止が決まっています。施行は平成21年末以降になる予定です。

 

Q5

高い金利で借りていたらすぐ過払い金を請求できるのですか? 

A5

⇒元金を払い終わってから

高い金利で借りていたとしても、それですぐ過払い金を請求できるわけではありません。返したお金は、①(法定の)利息、②元金、③遅延損害金の順に充当されていくため、元金がゼロになるまでは、払い過ぎにならないのです。このゼロになる時期がだいたい5年なので、そこから過払いに転じることになります。

Q6 すでに完済した借金の過払い請求はできますか?
A6

⇒できるが、時効に注意

過払い金の請求権も消滅時効にかかります。(請求する権利がなくなってしまう)過払い金を返せという権利は、法律用語で不当利得返還請求権という債権の一種であり、これは債権発生時から10年で消滅してしまいます。そのため過払い金が生じた取引が終了してから10年以上たっていると、原則として請求できません。

Q7 過払い請求で裁判になりますか?
A7

⇒なることもあるが、訴訟前に和解する事が多い

過払い金の返還請求は、まず金融業者への直接交渉から始めています。しかし、以前は訴訟を起こさなくても和解できることが多かったのですが、近頃は和解を申し入れても、のらくらと時間がかかることも多くなってきたため、当事務所でも積極的に訴訟を提起し、少しでも早い回収に努めております。実際には訴訟を起こすと相手方も動き出し、本格的な訴訟に入る前(口頭弁論前)にほとんど和解しています。

Q8 裁判は本人が出席しないといけないのでしょうか?
A8

⇒必要が生じることもある

訴額(請求額)が140万円以下の場合は、簡易裁判所の扱いとなり、司法書士が代理できますので出席する必要はありません。140万円を超える場合は地方裁判所の扱いとなり、ご本人が出席する必要が生じることもあります。その場合でも、こちらで書類の作成をし、当日もほとんどの案件で裁判所まで同行させていただいております。

 

Q9 ショッピングローンも過払い請求できますか?
A9

⇒立替払いはできない

ショッピングローンはいわゆる立替払いのことで、キャッシングとは違い過払いの対象とはなりません。同じカードでショッピングもキャッシングも使っている場合は、キャッシングの過払いと、残っているショッピングローンを相殺するというパターンが多いです。

 

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